形のない何かについて

【 たか歩き 】「小さな決意」堀井悠次

「たか歩き」インタビュー

兵庫県・多可町のHP内で連載している「たか歩き」に、インタビュー記事を公開しました。取材したのは西脇市でショップを営む鞄職人・堀井悠次さんです。

堀井さんは現在、クラウドファンディングを開催しています。

テーマは「播州織」。ご経営からすると、革やショップ、新商品をテーマにする方が自然な感じです。
しかも「播州織」とはいえ、取り上げられたのは既製品や新企画でなく、売り物にされず/なれず、焼却される定めの「廃棄生地」。

なぜ……なぜ、なぜ?がいくつも浮かんだので、堀井さんに会いに行ったところ、時計の短針がぐるりと3周、4周 ―― 示唆に富むエピソードの連続でした。

 

前編・後編の読みどころ

PAGOT・堀井悠次さんインタビュー「小さな決意.1」(2021年1月12日)

インタビュー前編は堀井さんのキャリアや転機、ブランドの立ち上げをご紹介。

山場の1つが「大失敗」の段落です。

労働環境の変化により、利益を追及しなければならなくなったとき、作り手として志を貫き通せるか否か? 若かりし頃の堀井さんは……

活動に打ち込んだり、事業を始めたりした経験がある方なら、そのころのご記憶が蘇るかもしれません。

キーワード

・結婚式のハプニング
・新卒入社した会社をあっという間に退社
・飛び込みで雇用を直談判
・大失敗 ―― 恩を仇で返した
・夫婦で2人3脚
・ブランドを立ち上げ
・「播州織」を取り上げた第1の理由

 

PAGOT・堀井悠次さんインタビュー「小さな決意.2」(2021年1月13日)

 後半はもの作りの危機感や廃棄生地の魅力に言及。牛革クイズの答えも教えてくれます!

キーワード

・危機感があった~廃棄生地をテーマに
・伸ばされ、裏貼りされる革製品
・飛び込みで雇用を直談判
・革は生き物
・廃棄生地も技術の結晶
・生地が選べるリターン品
・見た目にもいいアップサイクル
・播州織PRのアイデア

堀井さんが語る「西脇」と「多可」

長時間に渡った今回の取材。記事構成はキャリアとクラウドファンディングに絞ったのですが、様々なお話をしてくださいました。

記事に盛り込めなかった話題の1つが、兵庫県の西脇市と多可町について。

隣接する両自治体は播州織の産地、その中心地。大阪や神戸、姫路から車で90分~120分と都市部からは距離があります。
ただ、西脇は買い物環境や交通の便がよく、「ほどよい田舎」というキャッチコピーもあります。
多可は電車の路線がなく、農地・森林が大部分を占める町。エリアによっては鹿や野うさぎの出現も珍しくなく、北部は雪が積もります。

ともに播州織を支えてきたとはいえ、風土が異なる2つの地域。ただ、「境界線を引くことに意味があるんでしょうか?」と話す堀井さん。
ご出身が大阪で、20代半に西脇市へと移り住んだ移住者として、感じるところがあるようです。

「西脇と多可、周りの市町村はぜんぶ生活圏。移住者としては区別がないんです。
たとえば堀井家は、よく多可町に遊びに行きます。自然が豊かで、公園も広い。家の近所でも駆け回れる地域が多いでしょう? 羨ましいです。子育て世代の人気が高いって、よくわかります。
それに、外から来た僕みたいな人間を、暖かく受け入れてくれる感じもある。最近、多可町のカフェで開催されるウクレレ教室に通い始めたんですよ」

「経営や地域活性って、ひとり勝ちしてもしょうがないじゃないですか。移住や経済、播州織にしてもそうだと思うんです。僕は地域一体でやっていきたい」とも。

人生観が反映するテーマ


播州織の廃棄生地、その再利用は、商品開発や販路開拓につながる可能性があると思います。SDGs(持続可能な社会づくり)にも通じている。堀井さん自身、こうした広がりを期待されているそうです。

ただ、それ以上に、以上にというか……それと同時に?

堀井さんが、生業からすこし離れたところでクラウドファンディングを立ち上げた姿に、自分の中心やエゴから距離を取ったところで地域貢献・協力関係を探そうとする、いわば人生観が反映されているようにも感じます。

最近、空き地の整備を始めたという堀井さん。これからも紗由里さんと一緒に、様々な活動をされるでしょう。また、取材をお願いしたいです。

堀井さん、紗由里さん、取材へのご協力ありがとうございました。

PAGOT・堀井悠次さんインタビュー「小さな決意.1」(2021年1月12日)

PAGOT・堀井悠次さんインタビュー「小さな決意.2」(2021年1月13日)

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